読み書き ... 英語と日本語
読み書き
カナダに来て間もない頃日本人には日本語のわかる医者が何かと便利だ、 といって日系三世の医師を家族医にしていた友人がいました。
友人は『あの医者はこんな日本語まで知っている』といっていつも感心していました。
ある時、日本からの正式な書類に医師の証明が必要になりその書類を持参すると 「残念ですが日本語の読み書きはできません」といわれたそうです。
友人はあんなに日本語を上手に話すのに日本語の読み書きができないとは、 と不振な顔をしていました。
同じように自分の生まれ育った国の言葉でさえ、話したり聞いた言葉を理解できるが、 読めないとか、話したり読んだりはできるが、書けないという人はたくさんいます。
自分の生まれ育った国の言葉は普通の人であれば 生まれたときから否応なしに聞いているので聞く力は自然に身につきます。
よく話すことができれば書けるといわれますが、それは無理です。
国籍の違いは別にして普通の環境で育った普通の人が 母国語の文章をかけるようになるには大体次のような過程をたどります。
第二国語で文章をかけるようになるとか会話ができるようになるには 上記の過程を同時進行で習得することです。
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聞ける、話せる
英語が聞ける、話せるとは
- 聞く段階 (heard)・聞くというより ... 言葉が耳に入ってくる
- 聞ける段階 (listen)・耳に入った言葉の意味がわかる
- 話す段階 (repeat)・話すというより ... 耳に入った言葉を繰り返す
- 話せる段階 (speak)・話している言葉の意味がわかり
・思考力と文の構成力が加わる ・質問したり、質問に答えたりできる
・感情、行動、自分の意思、意見が表現できる
ここまでで一応話せるようになります。
この繰り返しにより簡単なものから複雑なものへと移っていきます。
そのため話しかけてくれる相手により、身につく言葉の発音、語順、学ぶ内容は異なってきます。
ここまでで母国語の基本ルールである発音と語順は 大体身についていて、日常の会話には不自由しないはずです。
しかし、読んだり書いたりはまだできません。
日本人が英語を学ぶ場合、これまでの過程をたどらないで、次の読み書きの段階に入っていきます。
生まれてから英語で話しかけられたり、話したりしないで、たいていの場合 ABC を習ったあといきなり本を読んで学びます。
このような学習の利点は 好きなときに好きなだけ独学できる点であり、
欠点は、発音とか語順の誤りを訂正してくれる人がいない点と
教材や教師の教えるものの良し悪しが判断できにくい点です。
それでも英語の本をたくさん読んでいれば 語順は何とか学べますが、発音は読むだけでは身につきません。
その上、英語はアクセントの置き場所や文の区切り、時間の持ち方、イントネーション等により 発言者の意図が極端に異なる場合がたくさんあります。
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読む ..と 読める、書く ..と 書ける
英語が読める、書けるとは
- 読む段階(look) ...・意味がわからないまま目で文字を追う
- 読める段階 (read) ...・読んで意味がわかる
- ... ・understand a meaning of the sentence
- 書く段階(copy) ...・読んだもの、聞いたことをそのまま、コピーする(まねる)
- 書ける段階 (write) ...・情報を集めるために五感を働かせ
- ... ・集めた情報を整理するために意(頭脳)を使う
以上のような過程で 教育、学習、努力により 聞く段階から書ける段階までを同時に行えるようになり、
内容も簡単なものから複雑なものへと移っていきます。
何国語であれ読むことができてはじめて文章が理解できるのであり
文章が書けない人でも読んだものを理解できる人はたくさんいます。
例えば日本語の(思考、嗜好、志向など)を書けない人でも
その字を読んで意味を理解できる人はたくさんいると思います。
では、余計な努力をしないで能率的に
を習得していきましょう。
英語と日本語を比較しながら従来の教育英語の視点を変えて論理的にまとめています。
あなたが現在保持している単語力を利用して あなたの英語力を十倍にも、百倍にも飛躍させましょう。
それにしても英語の参考書はあまりにも基本中の基本で易しすぎるか、それとも専門用語が多すぎて混乱してしまいます。
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